ヨーロッパの「食」のトレンド


「日本食」を名乗るレストランはまだ増え続けていると同時に,ヨーロッパに進出する日本の飲食関連企業および個人で開業する人たちも増えています。
その際,提供する日本料理については熟慮されていると思いますが,ヨーロッパ,特に西ヨーロッパ諸国における「食」の変化やトレンドについても知っておいて損はないでしょう。

まず,ドイツについて。
ドイツはビールの国。そしてドイツ料理といえば,じゃがいもや肉料理にソースがたっぷりかけられた大盛り。昔ながらのドイツ料理を提供するレストランは数十年前から減り続けているので,最近では見つけるのは大変ですが,そのような変化はビール市場にも現れています。健康第一というのは世界的な傾向ともいえますが,健康的なライフスタイルを重視するドイツ人もますます増え,「健康」と「食のトレンド」は切り離すことができません。

1970 年代,ドイツではビールの消費量の方がミネラルウォーターよりも多かったのですが,今日では逆になっています。ただ,消費数はビールよりも身体に良いといわれるワインに押されながらも,ビールの種類は大幅に増加,とても多様になっているのも事実です。そのため、ビールに関して言えば、高級で高品質な手作りのビールがトレンドになっているわけです。

salad w640安全で有機なので健康に良し,さらに遠隔地からの運送も不要なので環境にもやさしい,という,価格さえ受け入れられれば,良い事づくめの地元の農産物や畜産物も見直されています。

6~8割のドイツ人は,遺伝子組み換え食品は意識して回避。同じぐらい多くの人たちが,グルテンフリー,ミートフリー,合成香料フリー,人工添加物フリーなど,食品ラベルを吟味して選択しているアンケート結果を見ると,まさに「~フリー」がトレンドといえます。

身体にやさしいと信じられている日本食は,このような健康ブームに便乗した部分も多少はあるのですが,個人的には,ラーメンや寿司が身体に良いとはとても思えないので,日本食レストランの事業者は,化学物質フリーおよび塩分・糖分・脂肪など,ヨーロッパ人の健康を害する原因になっている栄養分も味と同様に吟味し,もしできればメニューにも成分を掲載するようになることを願いたいものです。

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