箸で食する日本食
日本食は,知名度と共に人気も高いのは事実ですが,絶対数でいえば,知らない,特に興味はない,食べたことはあるけどそれほど好きではない,という人たちのほうが圧倒的に多いのも間違いありません。
また,日本食と云っても,「日本食」という一言ではすまされないほど,ヨーロッパ人が考える「日本食」の定義は多様です。
パリに長年住んでいる友人に,「フランス人の間での日本食の人気はすごいらしいね」と言ったら,彼は即,「寿司やろ,日本食と聞いてフランス人が思い浮かべるのは寿司だけ」と結論を出して来ました。
寿司やラーメンに限らず,ヨーロッパ人における日本食については長くなるので別の機会に譲るとして,筆者が考える,日本食の決定的な違いは,料理よりも先にまず「箸で食べる」という習慣だと思います。
海外で最も広まっている中華料理でも,レストランではお箸は別に頼まないと出してくれないこともあります。
対する日本食レストランは,お箸がどーんと置いてあり,ナイフ・フォークは別に頼んで初めて出してもらえることの方が多い印象です。
箸入れに印刷してある,箸の持ち方の現地語の説明は,サービスかもしれませんが,見方によっては,「日本食は箸で召し上がってください。でないと,本当の日本食を味わえません」と暗に警告しているようにも思えます。
日本食が,単なる外国料理ではなく,大きな境界があるエキゾチックな料理と認識され,それが魅力となり愛好者が増えている反面,「やぁめた」と離れたっきり,戻ってくることはない人たちも多い気がするのです。
特に中年以上の人たちだと思いますが,海外における日本食の話題があふれているのに,なぜどこにも書いてないのだろうかと,ずっと不思議でした。
別に探しているわけではありませんが,先日,「あった!」と思われる記事がありましたのでご紹介いたします。
>> スロバキア人に人気の日本食と、その「落とし穴」(在スロバキア日本国大使館)
私自身,日本食は苦手,日本食レストランは日本人の接待以外では気が進まない,というドイツ人を何人も知っているので非常に同感なのです。
表立って,自分は日本食嫌いとは言わない,静かな「日本食苦手派」は潜在的にとても多いことを知ってほしいと思います。