ラーメンを食べ始めたヨーロッパ人


イツ人の友人が日本にやって来た。

旅費を抑えるためにヒッチハイクをすると云う。
宿はユースホステル,食事については,安くて量が多いメニューとして,カレーや丼ものなどを説明した。
後日の報告では,「ビーフカレーを頼んだのに牛肉は入ってなかったよ」と不満を述べながら,「ラーメンというのを見つけた。あれは良かった」と言う。
意外だったけれども,多少の納得もあった。

beef noodle soup w427h640スープ好きのドイツ人は多いなぁと感じることはたびたびある。
何でもソースがたっぷり乗せてあると満足するドイツ人だからなのか,定かではない。
ところがドイツの食堂ではなぜかスープメニューは少なく,スープ皿というかお椀も小さい。社員食堂なども同じ。

周りのドイツ人では,ラーメンは好き,スープがたっぷりあるから,と言う人が多い。日本食好きの彼らだからラーメンも好きなのか,いつか詳しく聞いてみたい。
食べるの大変じゃないの,と聞くと,ウンむずかしい,という。
箸ですくうのがまず大変らしい。よく分かる。
欧米人はラーメンはまず最初にスープだけを飲む,と書いてあったりするのでそのことを尋ねると,やはりそうらしい。

彼らも今では日本人のように箸を用いて,普通にラーメンを食べるけれども,多くのヨーロッパ人が最初にスープを飲み,その後で麺を救い上げるという苦労はよく理解できるというのだ。
ならば,なぜラーメンの麺でなくてはならないのか,どこが中華料理屋の麺スープと違うのか,という疑問が残る。
これからは,機会があるごとに聞いてみようと思う。

デュッセルドルフ(ドイツ)に昔1軒しかなかったラーメン屋さんは繁盛していた。
ぼくは一度行ったきりでやめた。
日本のラーメンと同じで,つまり,薄いチャーシュウと野菜が少ししか乗っていない割には値段が高いというのが主な理由。
中華料理屋の中華そばは,肉類も野菜も大きなボウルをかぶせるようにたっぷり乗っている。鴨肉が好きなこともあり,たまにラーメンを食べたいときは中華屋さんに行っていた。

デュッセルドルフ旧市街の大きな中国レストランのオーナーを知っていたので,「パリなどではラーメンがとても流行っているらしいですよ。日本のラーメンだけど,デュッセルドルフではわずか1軒の独占状態。小さなラーメン専門店を開いたらどうですか?」

何もいわず微笑んでいた若主人は,開くどころか,その後,繁盛していた本店まで閉店してしまった。

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